サル痘の名称「mpox」に変更 WHO、動物福祉などへ配慮

 WHO(世界保健機関)は28日、今年に入って欧米を中心に流行している「サル痘(monkey pox)」について、新たな名称として「mpox」を使うと発表した。今回の流行の際、人種差別的な表現が使われたことや、動物福祉などの観点から、新たな名称を公募していた。

 サル痘は、1958年に霊長類が集められた実験施設で、サルに天然痘のような症状が出たことをきっかけに、その名前がついた。ただ、自然界では、サルではなく齧歯(げっし)類が宿主と考えられていることから、誤解を招くおそれがあった。

 WHOは、今後1年間は、両方の名前を同時に使用するが、「monkey pox」という用語は段階的に減らすという。

 WHOによると、今年1月から11月26日までに、世界の感染者数は8万1千人を超え、55人が亡くなっている。日本では今年7月以降、7人の患者が確認されている。

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