エーザイ　アルツハイマー病新薬「症状の悪化を抑える効果を確認」

製薬大手の「エーザイ」はアルツハイマー病の新たな治療薬について、最終段階の治験の結果、症状の悪化を抑える効果が確認できたと発表しました。

エーザイが開発中の「レカネマブ」は、アルツハイマー病の原因物質とされる「アミロイドβ（ベータ）」が脳に溜まるのを防ぎ、病気の進行そのものを抑える効果が期待されています。

この薬について、エーザイはきょう（28日）、アメリカの製薬会社「バイオジェン」と共同で行っている最終段階の治験の結果を公表しました。

エーザイによりますと、アルツハイマー病の軽度の患者などおよそ1800人を対象に、レカネマブを投与したグループと、有効成分の入っていない「偽薬」を投与したグループを比較したところ、投与から1年半たった時点で、レカネマブを投与したグループでは、症状の悪化が27%抑えられたということです。

この結果を踏まえ、エーザイは今年度中に日本や欧米での承認申請を目指すとしています。

エーザイは今回の薬とは別に「アデュカヌマブ」と呼ばれるアルツハイマー治療薬の承認も申請していましたが、厚労省の専門部会は去年12月に、有効性を明確に判断するのが困難として、承認を見送っていました。