【甲子園】仙台育英が初優勝 東北勢初の甲子園V 下関国際に大勝 優勝旗が白河の関を越える

◆第104回全国高校野球選手権大会最終日 ▽決勝 仙台育英8―1下関国際(22日・甲子園)

 仙台育英(宮城)が下関国際(山口)を8―1で破って初優勝。東北勢は春夏通算13度目の決勝で、悲願の全国制覇を達成した。春夏を通じ、甲子園決勝での東北勢の最多得点は仙台育英の6得点だった(01年春、15年夏)。春夏を通じ、決勝での8得点は東北勢最多。まさに、歴史を塗り替えるにふさわしい勝利だった。

 仙台育英の先発は左腕の斎藤蓉(3年)。初回2死から死球を与えたが、相手の4番打者を空振り三振に仕留め無失点に封じた。2回も2死後、中前打を浴びたが、古賀康誠(3年)をスライダーで空振り三振。

 打線は初回に続き2回も3者凡退。0―0で迎えた3回2死、尾形樹人(2年)が左前へチーム初安打を放つも、この回も無得点に終わった。

 斎藤蓉は3回に続き4回も3者凡退に抑えると、直後の攻撃で先制点を奪った。先頭の山田脩也(2年)が左翼線二塁打で出塁すると、1死三塁で4番の斎藤陽(2年)が右前打。主砲の一打で、1点を先制した。

 1点リードで迎えた5回2死三塁では橋本航河(2年)が中前打を放ち、2点目。2死一塁で橋本が二盗を決めると、山田が中前打を放ち3点目。2点を加え、なお2死一、二塁の好機を作ると、相手エースの古賀をマウンドから引きずり降ろした。

 6回に1点をかえされたが、7回無死一塁で橋本が右中間へ適時三塁打を放ち1点を追加。なおも四球と死球で無死満塁。斎藤陽は空振り三振に倒れたが、1死満塁で続く岩崎生弥(3年)が左翼席へ大会28号となる満塁弾をたたきこんで7点をリード。聖地でのチーム初本塁打は、勝負を決定づける貴重なアーチとなった。

 斎藤蓉は7回1失点。8回からは2番手で高橋煌稀(2年)がマウンドへ。高橋は8回を3者凡退に封じた。

 仙台育英は春夏を通じ過去に3度、甲子園で決勝を戦った。1989年夏は帝京に0―2。2001年春は常総学院に6―7。15年夏は東海大相模に6―10で敗れた。夏の決勝は、“3度目の正直”でついに頂点に立った。

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