FIFAワ-ルドカップ カタール2022の公式試合球「アル・リフラ(AL RIHLA)」を30日、アディダスジャパンが発表した。
1970年のメキシコ大会で初の公式球として採用されてから、以降各大会で公式ボールを製作し、数々の名試合と共に歩んできた。2002年の日韓ワールドカップでは、手裏剣をモチーフにしたデザインの「フィーバーノヴァ」が使用され、今大会で14個目となる。
【FIFAワールドカップ公式試合球・歴代名称】
1970年 メキシコ大会「テルスター」
1974年 ドイツ大会「テルスター」
1978年 アルゼンチン大会「タンゴ」
1982年 スペイン大会「タンゴ・エスパーニャ」
1986年 メキシコ大会「アステカ」
1990年 イタリア大会「エトルスコ・ユニコ」
1994年 アメリカ大会「クエストラ」
1998年 フランス大会「トリコロール」
2002年 日本・韓国大会「フィーバーノヴァ」
2006年 ドイツ大会「+ チームガイスト」
2010年 南アフリカ大会「ジャブラニ」
2014年 ブラジル大会「ブラズーカ」
2018年 ロシア大会「テルスター18」
2022年 カタール大会「アル・リフラ」
新ボールの「アル・リフラ」はアラビア語で「旅」を意味し、今年のワールドカップ開催地であるカタールへの旅、同大会の決勝戦までの旅を表現。あらゆる人々が熱狂するワールドカップという祭典を通して、世界が一つになることを願い、「世界をつなぐ旅が、ここからはじまる。」というコンセプトが込められている。
デザインについては、カタールの国旗・文化・建築物からヒントを得ており、表面には、カタールの伝統産業である「真珠」を連想させるパール調の光沢原反に施され、鮮やかなデザイン。また、アディダス独自の新形状「スピードシェル」を採用。大小2種類のパネルを20枚使用し、縫い目や表皮にも工夫が施されている。空気抵抗を減らし、キックの正確性と飛行安定性、よりカーブのかかるボール、正確なパスやシュートが可能とのこと。
機能面だけでなく、環境面においても配慮している。使用する材料、廃棄物を極力少なくし、ワールドカップ史上初めて再生可能な水性のインクや接着剤等が用いられ、サステナビリティも重視した。デザインディレクターのフランツィスカ・レッフェルマン氏は「試合展開は今日、ますます加速しています。スピードが上がれば上がるほど、キックの正確性と飛行安定性が決定的に重要となります。今回の新しいデザインによって、飛行中のボールスピードが著しく上がっています。私たちは世界の頂点に立つ舞台のために、急進的なイノベーションによりFIFAワールドカップ史上屈指のスピードと正確性を誇る試合球を作り出すことで、不可能を可能にすることを目指しました」と、昨今の世界の潮流を踏まえ、試合球の製作に携わったとコメント。
ワールドカップ本大会は、11月21日から12月18日までカタールにて開催。日本代表は24日、アジア最終予選のオーストラリア戦で勝利し、本大会進出を決めている。4月2日午前1時(日本時間)に、本大会の組み合わせ抽選会が行われ、注目のグループリーグ対戦国が決まる。初のベスト8進出を目指し、サムライブルーの「旅」がはじまる。
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